家計管理をする上で、まずするべきことは、人生の三大出費を把握することと山田さんは続ける。三大出費とは、住宅費、老後資金、教育費だ。
貯蓄をするにしても「なんとなく将来が不安だから」では、いくら貯めても不安は取り除けない。
例えば、老後資金ならまず、ねんきん定期便を確認し、定年時にもらえるお金を知ることから始めるべき。仮に65才夫婦2人の年金額は年間約250万円、月の生活費が25万円とするなら毎年50万円が赤字となる。65才から20年生きるとしたら、夫婦で1000万円を65才までに貯めようというリアルな目標ができる。
いくら必要かゴールも知らず、やみくもに節約しても、不満に満ちた人生になってしまい、お金が貯まっても敗兵のごとく、人生に勝った気にはならないはずだ。
【参考資料/『最高の戦略教科書 孫子』守屋淳著(日本経済新聞出版社)、『新訂 孫子』金谷治訳注(岩波文庫)、『孫子の兵法 考え抜かれた「人生戦略の書」の読み方』守屋洋(三笠書房)】
※女性セブン2017年6月29日・7月6日号