なぜなら、6月のFOMCにおいて「年内にもう1回利上げする」という見通しが発表されているからです。仮にアメリカ経済が本当に悪い状況にあるのならFRB(米連邦準備制度理事会)は年内に利上げする可能性を今の時点で排除するはずです。
ですから、利上げ見通しが出されている、という事実から「少なくともアメリカ経済はひどい状況にない」ということが想定されます。そして、「中長期的に見て、ドル円相場は買いの状況が依然として継続している」と私は考えています。
ただ、私はトレードをする際には、こういったファンダメンタルズに基づく予測にあまり重きを置いていません。結局未来に何が起こるのかということは、誰にも分からないからです。そして、ファンダメンタルズよりも、テクニカルツールを使ってチャートをしっかり分析することを大切にしています。
相場とツールが相反した動きを見せるダイバージェンスとは?
もちろん、テクニカル分析にも賛否両論ありますし、否定的に捉える方もいるでしょうが、私としてはきちんとテクニカル分析を学べば、誰もが才能など関係無く利益に結びつけられると考えています。
例えば、上で紹介したアメリカの指標が発表され、そして利上げが発表された際に、私がトレードを教えている生徒さんが、「先生、ドル円相場4時間足のRSI、ストキャスティクスで、“買いのダイバージェンス”が発生していますね」と連絡をくれました。