まさに駅前に住むメリットを享受していたAさんだが、あえて駅から遠い物件へと引っ越しを決断する。
「古いマンションだったので、室内の設備にちょっと不満があり、引っ越しを考えていました。不動産屋に行き、三軒茶屋周辺の物件を探していて見つけたのが、いま住んでいる場所です。三軒茶屋駅から徒歩15分の築1年のアパートの一室なんですが、3LDKというかなり広い間取りで家賃は18万円。広さ的には一軒家と変わらないくらいです。この広さだと家賃20万円超えも珍しくないので、これはお得だということで決断しました」
駅前でこんなお得な物件に出会うことはまず不可能。駅から遠い物件だったからこそ、巡り合うことができたといえるだろう。とはいえ、引っ越しのメリットは、家賃の安さだけではなかったという。
駅から遠いと“無駄遣い”が激減する
“駅から歩いて30秒”の生活を捨て、“駅から歩いて15分”の生活を始めたAさんに、どんな変化が訪れたのだろうか。
「まず、長い距離を歩くようになって、ちょっと痩せました。あと、駅の近くに住んでいると、夜お腹が空くとすぐに牛丼屋さんなんかに行っていたんですが、引っ越してからは周りにお店もあまりないので、我慢するようになりました。食生活の乱れが解消されたのも、痩せた理由なのかもしれません」
食事は、自然と外食中心から自炊中心にシフトした。
「駅前に住んでいる時は、ほぼ100%外食でした。でも、今は駅から家に帰る途中にスーパーマーケットがあるので、そこで買い物をして、自炊をしています。たぶん、食費は以前に比べて3割くらいは減っていると思います」