住まい・不動産

空き家の維持管理費は年20万円以上 思い出守る費用は多額に

 空き家対策特別措置法では、

【1】壁や屋根が壊れるなど、倒壊の危険性がある
【2】ほこりやゴミがたまり不衛生である
【3】植物が生い茂ったり、落書きがされ、見た目が悪い
【4】野良猫や不審者のたまり場になるなど周辺の安全に悪影響を及ぼす

 以上、4つの指針のいずれかに該当すると“特定空き家”に認定され、固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍になると、アサヒ・ビジネスセンターの税理士・坂部達夫さんが指摘する。

 実際、特定空き家になると、どれくらい税金が上がるのか。例えば、課税標準額1000万円の小規模住宅用地(200平米以下)に建っている空き家の場合、固定資産税と都市計画税合わせて年間約3万3000円だったのが、固定資産税が14万円、都市計画税が3万円に上がり、年間合計17万円にもなる。

「特定空き家に認定されても、すぐに税金が上がったり、強制解体はされません。指導・助言→勧告→命令と、何度か“注意”がされ、最終的に自治体が強制解体する代執行となります。その解体費用の相場は150万~200万円。その後、税金も上がります」(坂部さん)

 そうならないために、日常的な管理は代行サービスに委託するか、親戚や近所の親しい人に定期的な見回りを頼み、何かあった時に報告をしてもらい、出向くのが一般的だ。

 いずれにせよ、住まない家を維持管理するには出費しか生まない。思い出を守るには多額の費用がかかると覚えておこう。

※女性セブン2017年7月27日号

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