老後までに必要な蓄えは3000万円とも言われる中、いまある蓄えで、果たして老後を安心して暮らせるのか不安に思う人は多い。年金だけで生活するのは難しいとはいえ、老後の生活の柱になるのは確かだ。
来年1月からは、年間の投資額は40万円まで、年齢制限なく20年間は非課税で運用できる“つみたてNISA”が始まる。定年後も働きつつ、余剰資金を“つみたてNISA”などの運用へ回すことが大事だが、もう1つ、触れておきたいのが、上手な年金受給のコツだ。
公的年金の満額支給は65才からだが、実は70才まで遅らせることができ、遅らせると支給額が増額されるというメリットがある。社会保険労務士の井戸美枝さんが語る。
「これを、“繰り下げ支給”といいます。この方法だと1年当たりの支給額が約8%増え、70才まで繰り下げると支給額は42%増に。私も、繰り下げ受給で67才から年金をもらうつもりです」