行きにくいのは羽田空港ぐらいですが、それは池袋も渋谷も似たようなもの。しかも首都高中央環状線の開通により、新宿~羽田間の所要時間が半減しました。ただし駅周辺は、甲州街道、靖国通り、明治通りのいずれも渋滞は酷く、車移動には不向きです。
街には、伊勢丹、京王、小田急、高島屋と主要デパートが勢揃いし、ルミネ、ハルク、マルイ、昨年オープンしたニュウマンなど、商業施設だらけ。西口、東口、歌舞伎町方面、小滝橋方面、南口と、あらゆる方向にあらゆるジャンルのお店があります。一方で、駅の東側には新宿御苑、西側には新宿中央公園があり、緑も豊富です。
新宿が渋谷や池袋と違う点は?
そんな新宿ですが、治安に関して不安があるのは事実です。新宿区の刑法犯認知件数は、昨年がワースト2位、一昨年がワースト1位と、都内屈指の犯罪多発区。新宿区が発表している「区内町丁別・罪 種及び手口別認知件数」によると、新宿3丁目、西新宿1丁目、歌舞伎町1丁目、2丁目などは、いずれも年間の認知件数が数百件に上っています。
とりわけ注意が必要なのは、警察密着ドキュメント番組でおなじみの歌舞伎町です。石原慎太郎都知事時代に、必死に浄化作戦が行われた歌舞伎町ですが、それでもやはり「歌舞伎町は歌舞伎町」。風俗店、キャバクラ、ホストクラブ、ラブホテルなどが密集し、女性や子どもが独り歩きするにはハードルも高い。渋谷や池袋にも風俗街はありますが、やはりその規模からいっても頭一つ抜け出ているといえるでしょう。
ただ、昔からどんな人でも懐広く受け入れてきた新宿は、あちこちにお手頃な物件が存在します。例えば、新宿中央公園の先の西新宿4丁目や渋谷区本町、神田川近辺の北新宿、かつての東京厚生年金会館の裏の新宿6丁目、新宿7丁目あたりには、「○○荘」と名付けられた、いまだに昭和の薫りを色濃く残す安アパートも多数残っています。