【参宮線(多気~鳥羽)】
「参宮線は、伊勢神宮への参拝客を運ぶために開通した路線です。近鉄との間で繰り広げられている、伊勢神宮への乗客誘致合戦は、残念ながら近鉄の後塵を拝しているようですが、池の浦シーサイド駅から終点の鳥羽駅までが絶景ポイント。伊勢湾沿いを進み、志摩半島のリアス式海岸を眺めることができます。
参宮線は全線を乗り通しても30~40分程度ですので、伊勢神宮や鳥羽水族館ほか、伊勢・志摩の観光スポットと合わせて、18きっぷの旅を楽しむのが良いでしょう」
【山陰本線(豊岡~浜坂)】
「全線をたどれば、京都から下関(正確には下関市の「幡生駅」)まで700km近くもある山陰本線ですが、それを乗り通すのはハード過ぎますし、そもそも1日ではたどり着けません。そんな“長大ローカル線”の山陰本線第一の絶景スポットが、兵庫県の餘部(あまるべ)鉄橋です。
餘部鉄橋は高さが40m以上という、日本を代表する鉄道橋梁。しかし1986年に回送列車が突風に煽られて転落し、橋の真下にあるカニの加工工場の従業員が亡くなるという事故が発生したため、橋の架け替えが行われ、2010年に架け替えが完了しました。
野々村竜太郎元兵庫県議の騒動でも話題となった名湯・城崎温泉を過ぎ、竹野から佐津、カニの名所・香住を越え、余部鉄橋を通る鎧~餘部まで、車窓からは荒々しい日本海が存分に眺めることができます」