薬は、正しく使えば病気やけがの回復を助けてくれるが、のみ合わせが悪かったり、用量を間違えたりすると、思わぬ事故を招くことがある。そこで役立てたいのがおくすり手帳だ。『マンガではじめる薬局マネジメント』(南江堂)の著者で、薬剤師の水八寿裕さんは、こう語る。
「おくすり手帳は、病院や診療所で処方された薬の情報を1冊の手帳にまとめて記録することで、薬の相互作用や重複投与による健康被害を防ぐために作られました。当初は一部の薬局の無料サービスでしたが、2000年に国の制度になり、一定の料金がかかるようになりました」(水さん、以下「」内同)
実は、おくすり手帳への情報提供料は、「薬剤服用歴管理指導料」という項目に含まれている。これは薬剤師による服薬指導の料金で、患者がのみ残した薬の確認、ジェネリック医薬品の情報提供などとともに、おくすり手帳に薬剤情報を記録することが料金算定の条件となっている。