Tポイント、Ponta(ポンタ)、楽天スーパーポイントといった従来の“3大共通ポイント”に加え、dポイントやWAON(ワオン)ポイント、nanacoポイントなどの台頭により、クレジットカードが提供するポイントサービスの競争は、激しさを増している。新しいサービスや特典が、次々と打ち出されている状況だ。
しかし、こと貯蓄や投資に関係するサービスや特典となると、明らかなメリットがあるものは非常に少ない。銀行や証券会社が提携しているクレジットカードや、グループに金融機関があるケースに限られてくる。ここでは、その中から、貯蓄や投資で“お得”になるサービスを紹介しよう。
まず、イオン銀行の『イオンカードセレクト』は、イオン銀行の普通預金金利がアップする。2017年8月時点で普通預金金利は0.02%だが、カード保有者には0.12%が適用される。メガバンクの普通預金の金利は0.001%、10年満期の定期預金でも0.01%なので、超低金利のいま、かなりの“高金利”といえよう。他行の定期預金を解約して、移行させることを検討してもいいかもしれない。
おなじみの『楽天カード』にも、楽天銀行の普通預金金利がアップする特典がある。カードの利用代金の引き落とし口座を楽天銀行にすると、引き落としがあった翌月は普通預金金利が2倍になる、というものだ。2017年7月時点で0.02%なので、7月に引き落としがあれば8月の金利は0.04%となる。毎月引き落としがあれば、継続して2倍の金利が適用されることになる。
証券会社のポイントサービスは、マネックス証券がいち早く取り組んでいた。通常、投資信託の購入で販売手数料(税抜き)の1.5%分のポイントがもらえる。それが、『マネックスセゾンカード』を持っていると3倍の4.5%分になる。販売手数料2%の投資信託を30万円購入した場合、通常は手数料6000円の1.5%分の90ポイントだが、カード保有者は3倍の4.5%分となる270ポイントがもらえる、というわけだ。ポイントは、株式の売買手数料に1ポイント=1円で充当できるほか、各種のポイントと交換することができる。