数年前から話題になっていたSpiber(スパイバー)も、2017年中のIPOが有力視される。慶応義塾大学発のベンチャー企業である同社は、「夢の繊維」といわれる鋼鉄の340倍の強度を持つ人工クモ糸繊維を開発。スポーツメーカーのゴールドウインと資本業務提携を結び、実用化に道筋をつけている。
ITと金融が融合した「フィンテック」関連では、マネーフォワードが注目される。銀行・証券・クレジットカードなどの情報を登録しておけば、自動的に家計の収支、資産のポートフォリオが一目瞭然となる自動家計簿サービス「マネーフォワード」の利用者数は500万人を突破している。
その他、仮想通貨関連で2017年中にIPOが有望視されるのがbitFlyer(ビットフライヤー)。インターネット上で流通する仮想通貨「ビットコイン」の販売・買取およびビットコイン利用のための総合プラットフォームの運営を手がけている。2014年に設立されたばかりだが、リクルートやGMOから出資を受けている日本最大級のビットコイン企業で、上場となれば大化けの可能性もあるのではないか。
■西堀敬:投資情報サイト「東京IPO」編集長などを経て、現在は「IPOジャパン」編集長(https://ipojp.com/)。IR説明会、セミナーなども多数行なう。著書に『最新版 IPO投資の基本と儲け方ズバリ!』など。