これは金額と会場の条件、どちらを優先するか、という判断しかできないのに、「う～ん、「会場費用安くてゴージャスかつ格式高くて駅から近いところをもう少し探してくれないかな」みたいな依頼をしてくるのですよ。
「決められないオレプレイ」「悩むオレプレイ」
「高くていい」か「安くて悪い」のどちらかしかこの世にはないワケですよ。私は2007年、東京の人気エリア・代々木上原で事務所を借りようとしました。2部屋で11万円という予算を考えていたのですが、不動産屋は「ハァ？ アンタ代々木上原バカにしてるの？ 11万円で2部屋なんてあるワケないじゃない」と言われ、そこから追い出されるような形で、隣の各駅停車が止まる代々木八幡の不動産屋に行ったのですね。
そこに2Kで11万5000円という部屋が見つかりました。不動産屋の女性と一緒にその部屋を見に行きましたが、実に立派で新しい15階建てぐらいのマンションの入り口に入ろうとします。
「おぉぉぉ！ こんな新しい部屋がこの価格で借りられるのか！」と入り口のドアを通ったところで、女性は「ありゃ、違いました。隣の隣です」と言い、案内されたのが、築40年ほどに見えるボロボロの7階建て。当然オートロックもなく、エレベーターもガタガタ。中に入ってもエアコンは外付けで、便所の窓はぶっ壊れていて風がヒューヒュー入ってくる。
そうなのです。11万円台であれば、代々木八幡であろうともこれが御の字なのです。それ以上払わないと決めていたので、「あぁ、ここでお願いします」と即決しました。47平方メートルぐらいはあり、広さは十分だったんですよ。
