【木次線(宍道~備後落合)】
「木次線は、“しじみ”が有名な宍道湖の南にある宍道駅と、中国山地の山中にある備後落合駅を結ぶ路線。路線名は、途中の木次駅からとられたもので、これで『きすき』と読みます。
宍道駅を出発して沿線の中心となる木次駅を過ぎると、列車はあえぐようにキツい勾配を上り、亀嵩駅に到着します。亀嵩は、松本清張の名作『砂の器』の舞台となった駅で、手打ちそばが味わえることでも知られています。
さらに山間を進み、出雲坂根駅が木次線のハイライト。付近には三段スイッチバックがあり、前後に進みながら高度を稼ぐ様子は、鉄道ファンならずとも楽しめるでしょう。出雲坂根駅構内には、『延命水』も湧き出ていますので、停車時間に味わいたいものです」
【境線(米子~境港)】
「境線は、全長18.3kmしかない短い路線。基本的に線路は一直線で、米子への通勤・通学路線ですが、乗客の目を楽しませてくれるのが『鬼太郎列車』です。境線の終点の境港市は、『ゲゲゲの鬼太郎』でおなじみの水木しげるさんの出身地で、車両には『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターが描かれています。
終点の境港駅の商店街は『水木しげるロード』と名付けられていて、『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターや妖怪たちの銅像が設置されており、週末などは大変にぎわいます。境港はズワイガニのほか海産物が豊富な街。米子空港は境線沿いにあるので、空の旅と絡めて楽しむこともできます」