頼みの綱である介護保険の認定を得られないケースも想定できる。
「自治体によって介護認定の基準はまちまちで、場合によっては認定が取れない『非該当』になることもある。たとえば体に不自由があるのに認定調査員の前で元気に振るまってしまい、非該当になり、介護保険が使えず、自腹負担になったケースもある」(同前)
だが国は、苦しむ人々をさらに叩こうとする。
「国は介護保険の国民負担を増やす一方で、提供する公的サービスを縮小する方向です。今後、介護保険料が上がることも確実。年金の75歳受給が導入されて、無年金、無収入の時期に家族が要介護になれば、生活破綻の可能性が高まります。介護保険の1割負担すら払えず、生活保護を受給する世帯が増加する可能性があります」(介護に詳しいファイナンシャル・プランナーの新美昌也氏)
※週刊ポスト2017年8月18・25日号