グローバルで株価が下落しているわけだが、その要因は日本でも連日報道されている通り。アメリカと北朝鮮の間で緊張が高まったためである。
これまでの間、韓国市場は本土市場と共に、北朝鮮情勢にはほとんど反応してこなかった。それどころか、韓国総合指数は7月25日の場中で過去最高値2453.17ポイントを記録、昨年12月上旬をボトムに強い上昇トレンドを形成してきた。それが11日には1.7%下落し2319.71ポイントで引けている。8日以来4日続落しており、相場は崩れている。
鉄鋼価格急騰の余波
中国市場に関しては、もう一つ大きな悪材料があった。それは当局が足元で上昇しているエネルギー、素材製品などの価格について、警戒感を強めつつあるのではないかといった懸念である。
中国鉄鋼工業協会は9日、鉄鋼メーカー、先物関係者、シンクタンクのアナリストなどを呼んで、鉄鋼関連先物価格、鉄鋼メーカー株価が異常変動している問題について研究分析している。その内容が11日朝、公開されている。
「足元における鋼材先物価格の大幅上昇は、市場の需要が引き上げているわけでも、供給が減少しているわけでもない。一部の機関は生産能力削減、地条鋼(廃品鉄鋼製品を溶かして固めただけの粗悪な鉄鋼)製造の制限、環境保護監督検査、2+26都市大気汚染防治計画実施などを過度に解釈、あるいは誤解している。特に、下半期は環境保護の影響で鉄鋼製品の供給力が大幅に減少し、鋼材価格は暴騰するといった極端な予想をしているところがある」などと指摘している。