フィボナッチ通りに動いた相場
まず大前提として、私はトレードスタイルや相場の局面に合わせて複数のテクニカルツールを組み合わせて活用し、チャートを分析いたします。スキャルピング、デイトレ、スイングトレード、レンジ相場、トレンド相場、などそれぞれに適したテクニカルツールがありますので、それを複数選択して利用します。
そして今回の8月4日の米国雇用統計発表時にもテクニカルツールを複数利用しましたが、一例として「フィボナッチリトレースメント(以下フィボナッチ)」をいかに利用したのかを紹介いたします。
フィボナッチは、自然界に存在する黄金比を利用して、相場の上昇に対する押し目価格や、下落に対する戻し目価格を導き出すテクニカルツールです。細かい解説は省略いたしますが、23.6%、38.2%、50%、61.8%、76.4%などの比率を利用して、押し目価格、戻し目価格を導き出します。
例えば直近のドル円相場において、6月14日の安値である1ドル=108.78円から、7月11日の高値である1ドル=114.51円まで上昇した値幅は5.73円です。この上昇値幅に対してフィボナッチの法則を利用して76.4%押した価格を計算すると、下記のようになります。
114.51円-5.73円×76.4%=110.13円
フィボナッチの法則に従うと、この価格が押し目価格となるか、もしくは少なくとも一旦この価格で切り返して上昇することが予想されますが、8月4日米国雇用統計発表当日、実際にドル円相場はフィボナッチ通りの動きを見せました。