株式市場全体を牽引するような注目テーマが乏しいなかでも、目先の業績向上が見込めて夢と希望が持てる銘柄は存在する。カブ知恵代表・藤井英敏氏が「大きな夢が実現すれば株価上昇余地は“無限大”もあり得る」と注目する大化け期待の銘柄について、解説する。
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現在はあくまで夢の構想にすぎないが、実現すればとんでもない成長が見込める企業がジー・スリーホールディングス(東証2部・3647)だ。その夢の構想が「ハイパーループ」である。
これは米テスラ・モーターズや宇宙ベンチャーのスペースXを率いるイーロン・マスク氏が2013年に提唱した次世代交通システムで、空気抵抗を減らすために100分の1気圧程度まで減圧された鉄製チューブのなかを浮上させた「ポッド」と呼ばれる車両が最高時速1200kmもの高速で走る構想。その実現に向けてスペースX社が主催した技術コンペ「ハイパーループ・ポッド・コンペティション」の1次審査でアジア圏から唯一選ばれた慶應大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科(SDM)と共同研究契約を締結したのが、再生エネルギー関連の電気工事会社などを傘下に置く同社だ。
同社は慶應SDMの研究資金の調達支援や民間企業からの技術提供のとりまとめなど総合的なマネジメントを行ない、大いなる夢の実現に向けた動きを加速させている。