リボ払いは、支払い残高に対して、年間平均15~16%という利息が発生する。毎月5000円を払いながら、その実、2000円弱は利息分を返しているだけ。元金が一向に減らず、すべての支払いが終わるまでに58か月かかり、合計支払金額は28万7670円になる。
「さらに問題なのは、利用限度額まで何度でも買い物ができてしまうことです。例えばリボ払いの限度額が100万円に設定されている人の場合、20万円の買い物をした後でも残り80万円分の買い物ができる。新たな買い物をするたびに金利も増えていく。そのため、支払期間と総支払金額が雪だるま式に膨れあがっていくのです」(岩田氏)
ずっと前の買い物の支払いを延々と続けている
冒頭のAさんが陥ったのもまさにこのケースだった。彼女は40才になったのを機に、冠婚葬祭用の礼服を一新することにした。
「20代の時に買ったものをお直しをして着ていたんですが、年齢的にもきちんとしたものを、と思ったのです。ただ、百貨店で一式を揃えたら、予算の15万円を超えてしまって…」(Aさん)
現金が足りず、かといってカードの一括払いの余裕もない。支払い方法を迷っていたその時、店員が勧めたのがリボ払いだった。
「毎月の支払い額を5000~3万円まで自由に設定できると聞いて、“これなら”と思いました。5000円なら、私のパート代で充分に支払えますから」(Aさん)