1回のステージのギャラはほぼノーギャラで、500円もらえたらラッキー。テレビ番組の前説の仕事は2000円、地方の番組のロケは丸1日拘束されて5000円に満たない……など、名前のない若手芸人のギャラ事情は厳しく、ほとんどは過酷なアルバイト生活を強いられている。
そんな若手芸人の中でも、女性芸人なら1度舞台に立てばファンがつくケースもあり、そういったファンのお陰で生活をどうにかつなぎ留めているという芸人も少なくないという。過去にお笑い芸人をしていたことのある女性・Aさん(30代)は「誰か特定の芸人が好き、ということではなく、『女芸人が好きなおじさん』という人たちがいて、女芸人ライブと名の付く場所に毎回、同じおじさんが10数名やってきます」と話す。
Aさん曰く、そのおじさんたちと仲良くなると、“生活がちょっと助かる”そうなのだが、それはなぜ……?
「そのおじさんたちは、舞台が終わると必ず出待ちをしています。サービス精神の旺盛な女芸人は、そのおじさんたちとかなり盛り上がりながら会話をするんです。そのとき、次のライブの差し入れにはケーキが欲しいとか、ビールが欲しいとか、ときには吉野家の牛丼がほしいとか、ちゃっかり生活の足しになるようなリクエストをしていまして。それを聞いたおじさんファンたちは喜んで買ってきてくれるんですよ」(Aさん)