中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

「タダなら参加」「1円の損もイヤ」…無粋な金銭感覚の大人たち

 すると、現在は消えてしまっているのですが、脅迫者は「帰りの電車代を出すのならば行ってやる」みたいなことを書くわけです。襲撃をほのめかした相手から「だったら会おう」と言われ、交通費を要求するとは非常識甚だしい。横浜在住の32歳男のようですが、まぁ、情けない。2ちゃんねるにはこの男についてこんな書き込みもあります。

〈水道橋博士に犯罪予告してる人の過去のツイートを見たら、銀行口座を晒していたり、Amazonの欲しいものリストを晒していたりしてて、なんかそれ見て悲しい気持ちになった。〉

 こうした事例を見ていると、カネの使い方に人間性が出るものだとつくづく思うわけです。本当にこの手の知り合いが一人もいなくて良かったです。なんというのでしょうか、「粋」じゃないんですよ。この前、行きつけの居酒屋へ行ってきました。するとその店の社長(79歳)が我々のテーブルにやってきて、一緒に飲み始めました。「よし、次行くぞ!」と社長は言い、我々3人は渋谷からタクシーに乗り、地下鉄で一駅隣の池尻大橋へ。

 運賃は810円だったのですが、「運転手さん、釣りはいらないよ」と言い、1000円札を置いていきます。そこから先はソバ屋へ行き、カラオケスナックに行くのですがいずれも行きつけの店のようでパーンとカネを全額払って「おめぇらは若いからいい」とおごってくれました。

 別におごるから「粋」ということではなく、「オレはお前らと過ごして楽しいから出させろ」というスタンスが見えているのですよね。同様に、私が会社に入ったばかりの頃の局長(部署のトップ)のカネの使い方も「粋」でした。

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