「財政破綻を避けるためには、そもそも、さらなる消費増税はもちろん、高齢者の医療費の自己負担率の引き上げといった国民の“痛み”を伴う施策が避けられないのが現実です。
ですが、安倍政権は2度にわたって消費増税を先送りする一方、年金受給に必要な保険料納付期間を2025年から10年に短縮するといった、増税で財源を確保する予定の政策は延期せずに実行している。財源なき歳出拡大が不可能なのは明らかで、社会保障改革をしっかり進めつつ、4年連続で1%ずつの消費増税を行なうような検討も必要です」(小黒氏)
案の定、岸田文雄・政調会長や石破茂・元幹事長というポスト安倍を争う2人が口を揃えて「増税が必要」と言い出した。
なんのための歳出増だったのか全くわからないまま、国民は負担増だけを強いられることになる。
※週刊ポスト2017年9月22日号