急激な円安進行に伴って、日本株も年初来高値圏で推移しているが、2015年に沸騰期待の個別銘柄はどんなものがあるのか。グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏が解説する。
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円安メリットを享受できるのは、なんといっても海外売上高比率が高い企業である。広告・看板向けのインクジェットプリンタで世界首位級であるミマキエンジニアリング(ジャスダック・6638)、タンクコンテナで化学品や薬品などの液体物流サービスを提供する日本コンセプト(ジャスダック・9386)、自動車や家電向けセンサーで海外売上高比率が7割超のSEMITEC(ジャスダック・6626)などは、もともとの業績が好調なので円安による相乗効果で株価も大きく押し上げられるに違いない。
アベノミクスに伴って人材流動化が高まるなか、特徴あるビジネスを展開するのがJAC Recruitment(ジャスダック・2124)。専門性の高い高収入の案件を中心に手がけ、海外関連の求人に強みを持ち、予想ROE(株主資本利益率)も30%超、有利子負債ゼロなどと経営の質もよいのが魅力といえる。
同様に、アベノミクスに伴う公共事業拡大や東京五輪に向けたインフラ整備需要などでさらなる業績拡大が見込めるのが、建設機械や産業機器の販売やリース、レンタルを手がける南陽(福証・7417)だ。
ほかにも、公共施設や商業施設などに飲食店やブライダル施設などを展開するゼットン(名証セントレックス・3057)、ペット保険の草分けであるアニコムホールディングス(東証1部・8715)、特殊印刷機総合メーカーで自動車向けなどに強みを持つナビタス(ジャスダック・6276)といった特色あるサービスで業績を拡大する内需関連も注目しておきたい。
※マネーポスト2015年新春号