田代尚機のチャイナ・リサーチ

韓国ロッテが中国で壊滅的打撃、岐路に立つ韓国企業の中国ビジネス

 今のところ商品競争力が強く、中国政府、企業にとって重要な顧客であるサムソン電子が大きな打撃を受けているということはないようだが、本土スマホ市場ではシェアを落としている。自動車については、9月に入り、北京汽車が現代自動車との合弁解消を検討しているといった報道も出ている。化粧品、食品、芸能関連事業などでも中国ビジネスの不振がはっきりとしてきた。

“安全保障はアメリカ、経済は中国”といったご都合主義は通らなくなってきた。韓国はアメリカ、中国といった大国の間で板挟み状態となっている。韓国市民の中にはTHAAD配備に反対の意見を持つ者も少なくない。もし万が一、韓国がこの先、経済を優先し、THAADの配備を中止、中国との関係を頼りに北朝鮮問題を解決しようとするならば、アメリカ、日本は大きな試練に立たされることになる。韓国企業の不振に安堵している場合ではない。

文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサル ティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。

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