ちなみに、日経225証拠金取引の売買比率を確認すると、7月に相場が2万円前後をウロウロしていた時に、買いポジションを利益確定したトレーダーが多かったことが分かります。その影響もあってか、8月は相場が少し下落しましたが、その際に北朝鮮に関する地政学的リスクを意識して、売りポジションを持ったトレーダーも少なくないようです。
ところが、ご存じの通り9月に入ってから相場は上昇しました。そのため、その売りポジションを決済できていないままになっているトレーダーの方もいます。売りポジションを持ったまま配当日を迎えると、配当金の支払いが発生します。そこで、配当金の支払いを回避したいトレーダーが、買い戻し決済を入れ、それが相場を押し上げる1つの要因になったと考えられます。
新高値更新中のNYダウと同じような状況に?
ここまでお伝えした状況を踏まえた上で、今後相場はどのように動くことが想定されるでしょうか?
まず、9月27日に1ロットあたり約1万3000円の配当金が支払われますが、その配当金が支払われた後は、“利食い売り”が出る可能性が想定されます。また、9月は日本企業の中間決算月にあたることから、月末の9月28~30日には決算対策の売りが出て、相場が少し押される可能性もあると思います。チャートを確認すると、2万円台に窓が少し空いているので、その水準まで下押しする可能性は頭に入れておきたいところです。
ただ、先にもお伝えしたように、日銀のETF買い入れは今後も続くと思われるので、相場が上昇する方向を強く意識しておくべきだと考えます。