投資家から集めた資金を不動産で運用し、その収益を投資家に分配する金融商品である不動産投資信託(リート)。その中でも東京証券取引所に上場し、株式と同様、リアルタイムで売買できるのがJ-REIT(以下、Jリート)だ。2017年9月下旬の東証REIT指数は1670ポイント前後で推移しているが、アイビー総研代表の関大介氏は「現在のJリート市場は売られすぎ」と指摘する。
「この先、1650ポイント割れの局面を迎えると予想する。同ポイントを下回る水準は割安ととらえてよく、Jリートに投資したいと考えている人には買いの好機になるだろう」と話す関氏に、今後のJリートの投資戦略を聞いた。
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2017年のJリート相場は下落傾向が続いている。しかし、7月の個人投資家の売買動向をみると、約5000万円と買い越し額は小規模だが、2011年11月以来初めて買い越しに転じている。割安感と利回りの高さから、Jリートに注目する個人投資家が増えてきていると思われる。
海外要因で一時的にJリート価格が急落するような場合、売られすぎると、落ち着きを取り戻してある程度リバウンドするのがJリート相場の近年の特色。個人投資家が投資妙味を狙うなら、外国人投資家の比率が高く、業績が好調にもかかわらず、リスク回避で売られると割安感が出てくる銘柄が選択肢となるだろう。