五輪に向けて禁煙規制が進むなか、「たばこ税」にも目が向けられている。今後、段階的な引き上げが論じられる中で、新たなターゲットになりそうなのが加熱式たばこだ。「紙巻きより税額が低く、2017年度は加熱式への移行で国のたばこ税収は500億円も減った。来年度税制改正で課税強化が必要」(自民党税調関係者)との声が上がっている。
五輪による混雑の緩和や環境対策を名目にした「ロードプライシング」もある。特定の道路を通行する車両に課金して渋滞や大気汚染を防ぐ制度で、前々回の五輪開催都市・ロンドンでも導入されている。日本でも東京都、京都市、鎌倉市などで検討が進んでいる。
増税の理屈を考えることにおいては比類なき能力を発揮する霞が関官僚たちは五輪までを“稼ぎ時”とみているのだ。
※週刊ポスト2017年10月13・20日号