iPhoneの新作が発表されると大きな話題になり、スマートフォン(スマホ)ひとつあれば、買い物もできれば飛行機のチケット発券もできる。スマホでクーポンも発行されるし、テレビではスマホゲームのCMだらけ……など、今の私たちの生活にスマホは欠かせない存在になっている。だが、「まだスマホにしないでいいかな……」とガラケー(フィーチャーフォン)生活を維持するのがネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。同氏がガラケーにこだわり続ける理由を明かした。
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2008年頃から日本でもスマホが一般的に使われるようになりましたが、あれから9年、別に生活が困窮したわけもなければ、仕事がうまくいかなかったこともない。だから今のガラケー(2013年に購入)がぶっ壊れるまで使い続けようと思っています。そして、その時にまだガラケーがあるのならば、多分ガラケーを買うことでしょう。
スマホがなくても別に困ることがないんですよね……。理由は仕事相手や友人など、周囲では自分以外全員スマホ持っているからなんですよ。何か調べたいことがあるのならば、そこにいる誰かが必ず調べ始める。それは、会話の中で出てきた芸能人の名前だったり、スペイン・カタルーニャ州の人口だったりするわけです。「分からないことがあったら検索する」という条件反射が身についた方々がわんさかいるので、別に私がやる必要もない。
よく「スマホがないと“情弱”になる」と言われますが、まぁ、自分の周囲の同業者など、同じような情報ばかりシェアしているので、むしろその方が「知の差別化」ができなくなるんじゃないですかね。一日中スマホの画面ばかり見ていると、友人のどうでもいい日常ばかり見たり、スマホゲームに無駄な時間を使ってしまう。