住まい・不動産

元は別荘地の東京・荻窪 今でも住環境に死角なし?

家賃が安いはずはないがそれでも住む価値は十分?

 ここまであげた条件だけでも十二分に魅力的な荻窪ですが、飲食店の充実度もかなりのものです。今では話題になることも減りましたが、春木屋を筆頭に「荻窪ラーメン」という言葉が生まれるほどのラーメン激戦区で、居酒屋やカレーなどの名店も存在。書店、古書店、パチンコ、ボーリング、バッティングセンターなど、遊ぶ場所にも事欠かず、休日でも荻窪から出る必要がなさそうです。

 となると気になるのは家賃ですが、23区内で新宿まで10分ちょっと、駅前も栄えていて生活も便利となれば、安いはずがありません。「ワンルーム・1K・1DK」の家賃相場は7.89万円、「1LDK・2K・2DK」となると12.60万円(ライフルホームズ調べ)ですから、大学生の一人暮らしや、ヤングファミリーにはなかなか厳しいかもしれません。

 ただ、中央線沿いは住宅街として歴史が古いだけに物件も多く、築年数や駅からの距離に目をつぶれば、驚くほど安い物件も存在します。独身からファミリーまで、どちらにもぴったりな街は、実は首都圏でもなかなかありません。沿線の中野や高円寺に比べれば、没個性という見かたもできますが、間口の広い街・荻窪は、ちょっとだけ無理をしても住む価値のある街かもしれません。

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