投資

つみたてNISA、一般NISA、iDeCo…非課税投資の「トクする使い分け」

 一般NISAは非課税期間が5年なのに対し、つみたてNISAは20年と「長期投資」ができるのがメリットです。20年間にわたって上限40万円の積立を続ければ、投資総額は800万円となるので、一般NISAの600万円(120万円×5年)より大きくなります。投資対象は一般NISAの場合、上場株式やリートなどにも投資できますが、つみたてNISAの場合は投資信託やETFなどに限定されます。一般NISAとつみたてNISAは同じ年に同時に使うことは認められず、どちらかを選択することになります。では、以下ケース別におすすめプランを紹介します。

◆投資初心者Aさんの場合──40歳、子供2人(0歳と2歳)、老後資産と子供の教育費を同時に育てたい、年90万円の余裕資金がある

・年50万円をiDeCo(個人型確定拠出年金)に
 例えば、Aさんの場合、老後資産の形成に関してはiDeCoを利用することをおすすめします。この制度では、拠出した資金は原則として60歳まで引き出しができないので、老後資金など長期間使わないお金を入れることになります。毎年50万円を積み立てると利回りゼロでも20年間で1000万円になり、節税効果も大きくなります。

・年40万円をつみたてNISAに
 教育費に関しては、子供が小さいので中長期的な視点での資産形成になってきます。今すぐに必要なお金ではないので、株式と債券を組み合わせた投資信託などを選びリスクを限定しながら非課税で運用できると理想的です。その資金はつみたてNISAで育てるのも手です。年40万円を20年間積み立てれば利回りゼロだとしても800万円になるので、大学資金の大部分を賄うことができそうです。NISAの場合、途中売却が可能なので柔軟にお金の取り崩しをすることも可能です。

◆投資に慣れているBさんの場合──単身35歳、年180万円の余裕資金がある

 Bさんの場合、お金を貯める目的は主に老後の準備になります。ただ、まだ35歳でありライフプランが今後大きく変わる可能性も高いので、柔軟に対応できるプランを立てることがポイントになります。

・年60万円をiDeCo(個人型確定拠出年金)に
 毎年60万円を25年間積み立てると利回りゼロでも1500万円になり、節税効果も大きくなります。もしずっと単身の場合、将来は有料老人ホームなどを利用する可能性もあるので、豊かな老後生活を目指す場合はできる限り多く資産を作りたいものです。

・年120万円を一般NISAに
 投資に慣れているため、積み立てではなく上場株式やリートなどに臨機応変に投資したいという方の場合、非課税枠の大きい一般NISAのほうが向いています。一般NISAが利用できる限りはこの制度を利用し、5年経って非課税ではなくなった場合はつみたてNISAを利用したり、個人型確定拠出年金の割合を高めたりすればよいでしょう。

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