多くの海外ヘッジファンドは11月から12月にかけて中間決算を迎えますが、そのことを考慮して逆算すると、11月末に中間決算を迎える海外ヘッジファンドに資産を預け入れしていて、それを解約したいと思う顧客は、10月15日までにその旨を申し出なければいけない、ということになります。そろそろ解約申し出の期限を迎えるということです。
そして、解約の申し出を受けた海外ヘッジファンドは顧客に資金を返さなければならないわけですが、その返金のためにポジションを決済する必要があります。ということで10月中旬あたりまでは海外ヘッジファンドの決済が入ってきて、それによって、例えば米ドル円相場などはモタモタした動きになることが想定されます。
例年の10月中旬の相場を見ていても、一定幅をウロウロするレンジ相場になる傾向が見られますので、米ドル円相場で言えば、1ドル=117~118円の方向に一気に上昇するというよりは、上昇したと思ったら下落する、というレンジっぽい動きになる可能性がある、と私は考えています。
衆議院選挙が与える相場への影響
ただそうは言っても、米ドル円相場における中長期的な流れは、上昇傾向にあると考えています。年末にかけて1ドル=120円の方向に上昇する可能性もあると見ています。
そう考える理由はいくつかありますが、10月22日に行われる衆議院選挙がその1つとして挙げられます。
選挙は水物ですから、結果がどうなるのか現時点ではっきり予測することはできませんし、新たに登場した「希望の党」の動きなど予測しにくい材料も出ています。それでも、今の段階では野党が第一党になることは考えづらいのではないでしょうか。