レバレッジを効かせて少ない資金でも大きな利益を狙えるのが、FX(外国為替証拠金取引)の特徴のひとつ。現在は、最大25倍までのレバレッジがかけられるが、早ければ来年から、最大10倍までに規制される可能性が報じられている。そうした中で、トレーダーはどうレバレッジと向き合うべきなのか。FXのカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんが解説する。
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9月末、「FXのレバレッジを25倍から10倍に引き下げることを金融庁が検討している」との報道がありました。その報道に対して不安を感じている方もいらっしゃるようなので、レバレッジに対する私の考えをこちらでお伝えしておきます。
まず、1つ言えることは「仮にレバレッジが10倍に引き下げられることが決定したとしても、明日から急にレバレッジが引き下げられる、ということではない」ということです。
過去の例からも、前もってアナウンスが入り、一定期間が経過した後にレバレッジ規制が実施されます。少なくとも1ヶ月くらい前にはアナウンスが入るでしょう。ですから、それほど心配される必要はなく、アナウンスが入ってから実際に実施されるまでの間にポジションを整理したり、追加入金するなどの対応もできると思います。
また、「レバレッジが低くなると資金効率が悪くなって困る」と思われる方もいるかもしれませんが、私からしてみれば10倍のレバレッジでも十分です。そもそも日本でFXが解禁されて多くのFX会社が設立された当初も、レバレッジは10倍でした。しかも、当時は1万通貨という単位も無く、最低取引ロットは10万通貨でした。例えば米ドル円のトレードをするために必要な証拠金は約100万円だったわけです。