「低所得者対策」として導入が決まった食料品への軽減税率も本当に実施されるかは微妙だ。
軽減税率で増税時の税収見込みが1兆円減るうえ、安倍晋三首相は社会保障費にあてる予定だった税収の使い途を変更し、「教育無償化」などにも回すことを新たに公約したからだ。経済ジャーナリストの荻原博子が指摘する。
「そうなると、当然、社会保障費の財源が足りなくなる。食料品への軽減税率を見送るか、あるいは消費税率をさらに12%などに引き上げるという議論が始まることは間違いないでしょう」
そんな消費増税の連鎖に向かえば目も当てられない。
※週刊ポスト2017年11月3日号