2つ目が、「買い残の減少」です。9日の下落以前にくりっく365の「売買比率データ」を確認すると売り残の約1万枚に対して、買い残が約28万枚あり、非常にアンバランスな状態にありました。しかし、9日の下落を経て買い残が23万枚に減少しました。このことから、相場が軽くなり上昇しやすくなったと考えられます。
最後3つ目が、「メキシコペソの上場」です。10月30日にくりっく365においてメキシコペソが上場します。メキシコペソはトルコリラと同様、高金利通貨として積極的にプロモーションされていますので、今後FXトレーダーの資金がトルコリラ円からメキシコペソに流れる可能性があります。実際そのようになれば、トルコリラの買いポジションを持つ人があまりにも多い現状の取り組み状況が改善され、2つ目のポイント同様、相場が軽くなることが想定されます。
以上3つの理由から、今後トルコリラ円相場上昇する可能性が高い、と私は考えています。
ただし、「トレードをしていれば9日のような下落には多かれ少なかれ必ず遭遇する」ということは、いかなる時もしっかりと認識することが大切です。その上で資金管理を徹底してトレードすることが、トレーダーとしての身を守る方法だと私は考えています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。