10月9日早朝、トルコリラ円相場が急変し大幅下落となった。今回の下落はなぜ起こったのか。FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんがその背景を解説するとともに、今後のトルコリラ円相場の見通しについて述べる。
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10月9日の早朝、トルコリラ円の相場が2円以上も下落しました。普段、値幅があまり大きくないトルコリラ円にしては、極めて大きい動きでした。
その際、FXトレーダーにとってのコストであるスプレッド(売買レートの差)が1円以上広がっていました。くりっく365において、売りのレートが最安値で1トルコリラ=28.61円まで下落していたのに対し、買いのレートが1トルコリラ=29円台後半あたりのレートまでしか降りてこない状態でした。
聞くところによると証券会社の店頭取引の場合、もっとひどいケースもあったようです。スプレッドが約2円も開き、売りのレートが27円前半、買いのレートが29円前半というケースもあったとか。
トルコリラ円相場が突然下落した理由
このように10月9日のトルコリラ円相場は、普段とは異なる激しい値動きを見せていましたが、なぜこれほどの相場急変があったのでしょうか? 一般的には、前日にアメリカとトルコ両国が全てのビザ発給業務を停止したことが1つの材料として考えられています。