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日本でも増加する「遺贈」 遺産を社会貢献に使う具体的方法を紹介

 また、遺贈の手続きは生前に行うため、執行されるのは数十年後になる場合も。そのため、小さな団体を遺贈先に指定すると、存続が危ぶまれるケースもある。そんな時は、遺贈先ではなく、遺産の活用イメージを伝えた上で相談窓口に遺贈分を預け、遺贈先の具体的選定を任せることもできるという。

 遺贈したいと考えたらひとりで悩まず、まずは相談窓口を頼ることが第一歩といえる。

相談窓口は今後、全国的に増える予定

 しかし、こういった相談窓口の存在自体、あまり知られていないのが現状だ。全国レガシーギフト協会の副理事長・鵜尾雅隆さんはこう話す。

「相続財産の規模は年間35兆~60兆円と、国の税収並みの市場があります。この1%でも遺贈に回れば、税金とは違う公共資源として、世の中を変えていく力になりうるのです」

 今後は、47都道府県に「いぞう寄付の窓口」のネットワークを広げ、無料の相談窓口を、日本における寄付文化の土台にする予定だという。

 遺贈の利点は、自分の財産をどう使うか、生前に自分で決められるということもあるが、“世の中を動かす”大仕事に加われる点にもある。人生最後の社会貢献は、悔いのないよう、プロの力を借りつつ、慎重に検討したい。

※女性セブン2017年11月16日号

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