中川淳一郎のビールと仕事がある幸せ

昭和末期の小学生、筆箱・自転車・色鉛筆で実感した家庭の格差

 そして、金持ちの家は新しいものを持っていたのも特徴です。1980年、西武ライオンズが誕生しましたが、その時ライオンズの下敷きを3枚、いち早く入手したSというクラスメイトがいました。彼は自分の分の他に2枚を「オレに忠誠心を誓うならあげる(意訳)」と言い、私ともう一人にくれました。とても嬉しかったので家に帰り親に名前を書いてもらったのですが、翌日学校に持っていくと「昨日あげたライオンズの下敷き、返せ。他のヤツにあげる」と言われます。渋々返却するとすでに私の名前が記されている。

「なんだよ、名前書きやがって、ちっ」と彼は舌打ちをし、別の子分候補にあげることを断念したのでした。

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