ではなぜアメリカは、日本が為替を操作して円安方向へと誘導することを嫌がるのでしょうか?
それは、円安ドル高になることがアメリカの輸出産業にとって大きな打撃となるからです。ドル高になればなるほど、それだけアメリカ企業が輸出によって得られる利益は少なくなります。だからこそアメリカにとってドル高は不都合であり、これまでも円安ドル高に動いた際、アメリカは日本に対して度々クレームを入れてきたのです。
もし仮にトランプ大統領の来日時に、1ドル=117円の方向にドル円相場が上昇してしまっていたとしたら、クレームが入る可能性は非常に高かったことでしょう。
それを避けるために、トランプ大統領が来日するまでは1ドル=114円あたりのレートで抑えられ、そして大統領が日程を終え、離日した後から円安ドル高方向に上昇し始めることを想定しています。それもトランプ大統領が帰国後に上昇し始める可能性は、高いと考えています。
ただし、もちろん万が一のことも考え、資金管理は怠ることなくトレードを行うよう心がけて欲しいと思います。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。