これから株価上昇が期待できる銘柄を探すにはどうすればよいか。グローバルリンクアドバイザーズ代表・戸松信博氏は、経営の効率性を示すROE(株主資本利益率)が高く、利益の伸び率が高い銘柄に注目すべきだという。そうした観点から戸松氏が、投資しやすい銘柄3点をピックアップした。以下、戸松氏が解説する。
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まず紹介するのは、日本精工(東証1部・6471)。ベアリングの国内最大手である同社は、世界的な自動車市場の好景気の波とスマホ関連の設備需要が好調に推移したことから、業績は絶好調そのもの。円安が後押しすることで、前期(2015年3月期)に記録した過去最高益を今期(2016年3月期)はさらに更新する見込みだ。
一方、身近なところで急成長を遂げているのが、SFPダイニング(東証2部・3198)だ。海鮮居酒屋「磯丸水産」が主力で、手羽先唐揚げで有名な「鳥良」も展開。昨年12月にIPO(新規上場)したばかりだが、上場で調達した約130億円の資金を元手に店舗拡大を積極的に進めている。昨年9月末の店舗数113店に対し、今期は41店もの新規出店を計画しているため、ここ数年は堅調な業績拡大が期待できるに違いない。いずれも2年程度で株価倍増も望める好業績銘柄といえるだろう。
続いては、スポーツウェア大手のデサント(東証1部・8114)。「デサント」をはじめ「ルコックスポルティフ」や「マンシング」といったブランドを展開する同社は、韓国での販売が収益の柱となっており、販売自体が好調なうえに、円安ウォン高の追い風もある。
韓国は為替介入によってウォン高を阻止しようとしているが、米国がそれをやめるよう強く要求しており、今後の大きな介入は難しい状況だ。円安ウォン高トレンドは続く見通しで、これは同社の収益にとって大きなプラスとなるに違いない。
※マネーポスト2015年夏号