「人はメリットがない限りは声をかけてこない」――それなりに人生長く生きていれば感じることはあるだろう。「懐かしい人から連絡が来た!」と思ったのも束の間。実際に会ってみたらいわゆる“ネットワークビジネス”の勧誘を受けた……。こうした経験を持つ人も案外いるのでは。これまでに知り合い4人から勧誘を受けたというネットニュース編集者の中川淳一郎氏が、その時の体験を振り返る。
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私は大学では商学部にいたのですが、某ネットワークビジネスを展開するX社を大絶賛する同級生がいました。彼は卒論に「ネットワークビジネスの可能性」みたいなことを書きたい! と言っていたので、話を聞いていたのですがなるほど、こりゃ、夢に溢れているわな、と思ったものです。
だから内容はよく分からないまでも「上流にいるエラい人が知り合いの会員に素晴らしい商品を売り、その人が再びネットワークを使って別の知り合い人に売る。いっぱい売ればエラくなれて、しかも皆が良い製品を安く買うことができる」という解釈をしていました。
しかし、そんなウマ過ぎる話ではない……というのはここでは言及しませんが、私自身はネットワークビジネスに対しては今となっては「人間関係を毀損」する行為であると捉えています。