中国人民銀行、銀行業監督管理員会(銀監会)は11月23日、少額貸出業務を整理整頓するための業務について協議する会議を開催した。参加者の一人は、「この会議は内部の検討段階のもので、正式に決定されるには関連政策の策定などが必要である。ただ、今日会った銀監会のメンバーによれば、現在銀監会内部で起草しているインターネット少額貸付管理弁法について、発布の時期は既に確定しており、来週には発布されるだろうと発言していた」などと話している。
株式市場では“銀監会は一刀両断に現在の貸出プラットフォームを整理整頓するのではないか”といったうわさが流れている。どうもそうではなさそうだが、整理整頓されることには違いはない。こうした少額貸出による資金は少なからず株式市場に流入しているので、その流出が起きている。また、金融市場におけるネット企業を中心とした新規参入者への締め付けは当局の金融業界へのレバレッジ縮小の一環である。資金供給が絞られることで金利が上昇に向かっているといえよう。
景気は予想以上に鈍化している
もう一つ株式市場に影響を与えたと思われるのは10月の経済統計が予想を下回る結果であった点である。状況を簡単にまとめると、設備投資では、インフラ投資が息切れ、製造業投資は低迷、民間投資、不動産投資も鈍化している。小売りは予想ほど良くない。生産面では、発電量、自動車などはかろうじてプラスの伸びを確保したが、伸び率は鈍化。鋼材、セメント、非鉄金属はマイナスの伸びである。“景気は予想以上に鈍化している”ことがはっきりとわかる内容であった。今回の上昇相場は景気、企業業績の好調を前提としているだけに、投資家心理を徐々に悪化させたと考えられる。