住んでみたい街の理想と現実には、得てして大きな差があるものだ。憧れのあの街は果たして本当に素敵な街なのか? まったくノーマークだけど、実は住みやすい街は? 今回は、SUUMOが行った「住みたい街ランキング 2017」で31位にランクインした「秋葉原」(東京都千代田区)について、ライターの金子則男氏が解説する。
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AKB48が国民的アイドルになったことで、全国区の街となった秋葉原。今ではアイドル、アニメ、ゲームなどを扱う店やメイドカフェなどが立ち並び、「オタクの街」というイメージですが、ほんの少し前までは、家電量販店が立ち並ぶ「家電の街」、さらにもう一時代前は、駅前に青果市場がある「やっちゃ場の街」でした。
交通面はまったく申し分ありません。JR山手線、京浜東北線、総武線と、都内最強クラスの幹線が揃っており、東京メトロの日比谷線で銀座、六本木など、都内重要拠点への移動も1本。2005年に開通したつくばエクスプレスの始発駅となっており、ターミナル駅としての存在感は高まっています。
都営新宿線の岩本町駅や銀座線の末広町駅なども至近なうえ、日本の交通の要衝である東京駅までもわずか2駅。昭和通り、蔵前橋通り、靖国通り、本郷通り、中央通りなど、道幅の広い幹線が通っており、道路状況も整っていますが、基本的に車は不要な場所でしょう。