トルコリラ円は11月28日に史上最安値となる28.00円まで下落したが、なぜそこまでトルコリラは売られたのか。トルコリラが売られたその背景について、FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんは以下のように分析している。
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1987年のブラックマンデー、1997年のアジア通貨危機、2007年のサブプライムショック……というように、過去30年間を振り返ると、末尾に7のつく年は10年おきに大きな事件が起こり、それに伴い相場が下落しています。そして今年は2017年ですから、「大事件が起こり、相場が下落するのではないか」と警戒されていました。
過去の例を振り返ると、9月から10月にかけて事件が起こっているケースが多いので、マーケット関係者は秋の相場に警戒を強めていました。では、2017年の相場を振り返ってみると、どうだったでしょうか?
例えば日経平均株価は10月に16連騰し、連続上昇記録を更新しました。そして11月9日には2万3466円にまで上昇し、高値圏での推移が続きました。また、NYダウも史上最高値を更新し続け、11月8日には遂に2万5000ドルを突破しました。
このように、今年は下落どころかむしろ相場が堅調に推移し、末尾に7のつく年にまつわるアノマリーが実現しなかったようにも思えます。