しかし一方で、史上最安値を記録した相場がありました。それはトルコリラ円相場です。11月28日には28.00円にまで下落し、歴史的最安値を更新しました。
今年は「7のつく年にまつわるアノマリー」として大きな事件がなかったように見えても、「トルコリラ円相場の大幅下落」はやはりそのアノマリーのひとつとして挙げられるのではないか、と考えています。
誰がトルコリラを売ったのか?
では、なぜトルコリラ円相場は史上最安値を更新するほど下落したのでしょう? その下落理由は、米ドル・トルコリラのチャートを見れば分かります。
11月、米ドル・トルコリラ相場は、1ドル=4トルコリラ近くまで上昇しています。つまり、トルコリラが米ドルに対して売られたということですが、それに伴いトルコリラ円相場も下落したということです。
そして、このことからアメリカがトルコリラを売った可能性もあると思われますが、その背景には、アメリカとトルコの関係があるのではないでしょうか。
アメリカとトルコ間で発生しているビザ発給問題はまだ解決されていませんし、両国の間には亀裂が見られます。また、世界最大の石油輸出国であるアメリカは、トルコの石油開発を少しでも遅らせたいという思惑を持っている可能性も考えられます。
トルコは第一次世界大戦で敗戦国となり、1923年に「ローザンヌ条約」が締結されましたが、実はこの条約には「今後100年間、地下資源を開発しない」という明文化されていない密約が存在すると言われております。