高金利通貨としてFX(外国為替証拠金取引)トレーダーの間で人気の高いトルコリラだが、11月に史上最安値を記録するなど、値動きの荒い展開が続いている。はたして今後はどういった値動きが予想されるか。カリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんによると、キーワードとして「為替介入」「利上げ」「売買比率」などが挙げられるという。以下、池辺さんが解説する。
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トルコ中央銀行は先月11月18日、「通貨安防衛策として、年末までに30億ドルの外貨準備高を取り崩す」と発表しましたが、実際に外貨準備高を取り崩し、為替介入を実施しているようです。そして12月4日にトルコリラ円相場は29円台を回復しました。
ただ、マーケットには「現在8%に設定されている政策金利を9%台に引き上げないと、トルコリラ相場の本格回復には繋がらない」との見方もあり、12月14日に予定されている「トルコ政策金利の発表」において、政策金利が引き上げられる可能性も囁かれています。
また、ここ最近トルコ国債が売られたり、トルコ株の上昇に伴う利益確定売りが入ったり、ということでトルコから多額の資金が流出しており、「資金を呼び戻す」という意味からも、政策金利引き上げの可能性は十分考えられます。