上昇を続けてきた日経平均株価は、12月6日に今年最大の下げ幅となる445円安、翌7日に320円戻す値動きを見せ、師走相場の“怖さ”を印象づけた。だが、そうした状況でも「日本株の安定した強さ」を示す指標がある。
興味深いのは、その指標の“発明者”が米国の投資会社で、しかも“米国らしからぬ根拠”に基づいている点だ。その名称は《創業者株価指数・日本版》──。
アベノミクス相場がスタートした2012年10月には9000円前後だった日経平均株価は、5年間で150%(2.5倍)上昇した。だが、それよりも好調に推移したのが「創業者株価指数」で、同期間の値上がり率は実に230%(3.3倍)。つまり日経平均の1.5倍の上昇率を誇っているのだ。
耳慣れないネーミングだが、どんな指数なのか。“構成メンバー”は139銘柄で、ソフトバンクや日本電産、ファーストリテイリング(ユニクロ)といった大型株から、ジャスダック上場の新興株まで幅広いが、いずれも創業者が経営する「オーナー企業」という共通点を持つ。
2012年10月以降の主な企業の株価上昇率を見ると、キーエンスの487%を筆頭に、ニトリホールディングス475%、日本電産442%、エムスリー376%……と、軒並み日経平均株価の上昇率を上回っている。
指数を算出しているのは米国の投資運用会社「ホライゾン・キネティクス(以下、HK社)」だ。