中国はインターネットの弱点をよく理解しており、国家管理を徹底しなければ国益を害すると考えているのではないか。軍事情報、国家機密の漏洩は絶対に避けなければならない。また、中国におけるビッグデータの量や潜在的な発展余力を冷静に評価する限り、海外への情報漏洩を警戒したとしてもおかしくない。
国家が管理できない完全に自由なインターネットは害の方が大きい。日本も本当に北朝鮮に脅威を感じているのなら、サイバー攻撃への対処も含め、インターネットの利用管理に国家がもっと力を入れるべきかもしれない。
文■田代尚機(たしろ・なおき):1958年生まれ。大和総研で北京駐在アナリストとして活躍後、内藤証券中国部長に。現在は中国株ビジネスのコンサル ティングなどを行うTS・チャイナ・リサーチ代表。ブログ「中国株なら俺に聞け!!」、メルマガ「週刊中国株投資戦略レポート」も展開中。