一方、こうした状況にない方でも日常生活を日々SNSにアップする人は多いです。金銭的な利点はないものの「絶賛コメント」「いいね!」の獲得の手段として、リア充的生活や高級な食べ物、可愛い我が子や美人妻・イケメン夫との生活などを公開することになります。高級寿司や話題のパンケーキを食べた時は写真を公開し、カップラーメンや菓子パンを食べた時はだんまりを決め込む。ベンツSクラスの納車、タワーマンション35階からの花火大会撮影なども報告したくてたまらなくなる。
他人から称賛されたり羨まれるような自分自身を見せられる時だけ披露し、アマチュア芸能人のような状態になってしまう。これが「24時間採点&競争社会」がもたらすものです。私自身、人生においては仕事と安飲み屋での飲み会とニンテンドー3DSとPS2以外はやっておらず、人が羨むような人生は送っていないのでこの競争からは降りているところはあります。それでもツイッターで紹介したことにより自分の文章にどれだけアクセスが来るか? という別の意味での「採点&競争」はまだやり続けなくてはいけない。
炎上、身バレからの失職など情報発信のリスク
また、情報発信をした場合は炎上する恐れもあります。ここ数年、ネット上での過激過ぎる発言をしていた人が「身バレ」し、職を追われることになったり、降格させられたりすることもあります。私の知り合いにも異動・降格させられてしまった人がいます。匿名だから、と安心しきっていたのでしょうが、タレこみはあるでしょうし、過去の発言から身元が特定されることもある。「キジも鳴かずば撃たれまい」という言葉がありますが、宣伝材料を持たぬ人による公の場での発言はローリスク・ハイリターンなんですよね。
だから、私はSNSを一切やるな、とは言わないまでも、情報を収集するために「ROM専」になるのがいいのかな、と思っています。そして面白い発言や面白い記事に対しては「いいね」を押したりRTをするだけの無害な活動をする。賛意を示すことにより、情報発信者がよりやる気を見せ、有益な情報を出してくれるサポートをするということです。