「SNS疲れ」という言葉は、もう何年も使われている。SNSにより、人々は「24時間採点&競争社会」に身を置かれるようになったが、今こそ「ROM専」(意味は後述)になるのが人生を豊かにする、と考えているのはネットニュース編集者の中川淳一郎氏だ。決してSNSを否定しないまでも、ほどほどの距離感をいかに取るか、同氏が考察した。
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「ROM専」とはもはや懐かしい言葉になってしまいましたが、「書き込みはせず、見るだけの人」の意味です。「半年ROMれ」など、2ちゃんねるでよく使われた言葉ですね。私は現在SNSに関してはTwitterとFacebookとライブドアブログはアクティブで、LinkedIn、Google+、SanSan、mixi、アメブロ、gooブログ、はてなブログは開店休業状態です。
SNSは自分にとって当然メリットももたらしてくれますが、今考えているのはさっさと「ROM専」に戻るということです。現在、私はネットの記事を編集したり自分でコラムを書いたりするため、そのページへのリンクを告知をするのが仕事上は義務だと思っています。何せネットメディアの過当競争の中、SNSを活用し、少しでも多くアクセスしていただかなくてはいけないからです。
あとは、何らかの意見表明をすることで寄稿の依頼が来たりすることもあり、SNSによる情報発信はそれなりに金銭的価値があると思っています。だからやり続けていますが、もしもこれから私がサラリーマンに戻った場合は金銭的なメリットはなくなります。ここ何年も何かを宣伝するために必死にSNSを続ける状態が続いているわけです。