会社を第一線で支える50代は、自らの第二の人生を考え始めなければならない時期でもある。年末年始の時間のあるときに、将来の資金計画をじっくり考えたい。ファイナンシャル・プランナーの清水斐氏が解説する。
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これまで、20~40代まで各世代別、ケース別に「年末年始に考えて欲しいお金の話」をお届けしてきました。今回は、「50代」のケースです。
「人生100年時代」に向けて
子供がいて、仕事もして……という日常を送っていると、なかなか「リタイア後」の自分の姿を想像しにくいと思います(そうした方は、〈年末年始、40代夫婦が考えておきたい「将来のお金」の話〉もご参照ください)。ただ、50代は退職後のセカンドライフを考え、それに向けて「行動」しはじめなければならない時期であることも確かです。
今は忙しい日々を過ごしていても、退職すると途端に多くの「空白の時間」ができてしまいます。これからは「人生100年時代」とも言われます。再雇用などで65歳まで仕事したとしても、人によってはその後に30年以上の時間ができるのです。
セカンドライフをどう生きるか。それぞれいろんな理想を持っていると思いますが、現実的には「リタイア後の生活資金を準備できているかどうか」でセカンドライフの姿は大きく変わってきます。
50歳以降の方の誕生月に届く「ねんきん定期便」には、このまま60歳まで同じ条件で加入し続けたものと仮定して計算した「年金見込額」が記載されています。もし「ねんきん定期便」が手元になければ、「ねんきんネット」に登録することで、将来の年金見込額がいつでも確認できます。