相場には「戌(いぬ)笑う」という干支にまつわる格言があり、「戌年は相場が上がる傾向にある」とも言われる。はたして2018年戌年の米ドル円相場はどう動くのだろうか。FX(外国為替証拠金取引)のカリスマ主婦トレーダーとして知られる池辺雪子さんがテクニカル、ファンダメンタルズ、両観点に基づき予想する。
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今回は、米ドル円相場に関する見通しについてお伝えします。結論から言うと、「米ドル円相場の大きな流れは、現段階において上昇傾向にある」と考えています。
その理由としてまず、米ドル円相場の月足、週足チャートにおいて移動平均線(トレンド系のテクニカルツール)などが、「買い」の状況を示していることが挙げられます。
月足、週足レベルで「買い」の状況が続いているということから、ゆっくりしたペースかもしれませんが、ドル円相場は今後上昇するのではないか、と分析しています。
中間選挙と利上げはドル買い材料か
ファンダメンタルズの観点からも考えてみましょう。2018年のドル円相場にとっての注目イベントは『アメリカの中間選挙』です。
中間選挙とは、上下両院議員および州知事などの公選職の選挙です。4年に1度行われるアメリカの大統領選の中間時期に行われるので、中間選挙と呼ばれ、大統領選と同じ11月に実施されます。