そして中間選挙の実施に伴い、トランプ大統領も2017年以上にアメリカ経済をより上向かせるべく動くことが想定され、米ドルがガラガラと売られるような状況にはなりづらいのではないでしょうか。そうした意味で、中間選挙は米ドル買いの1つの要因となり得ると考えています。
他にも、アメリカの法人税率が2018年から21%に引き下げられることや、FRB(連邦準備制度理事会)が「2018年は3回利上げを行う」と発表していることなども、米ドル買い材料となる可能性も考えられます。
2月に現FRB議長であるイエレン氏が退任し、パウエル氏が後任になることが決定していますが、パウエル氏はイエレン氏の方針を引き継ぐ見通しが伝えられています。そうなると、利上げもこれまで通り実施される可能性が高いでしょう。
もちろん、懸念材料が無いわけではありません。例えばトランプ大統領にまつわるロシア疑惑が以前から取り沙汰されています。ただし、最近ではこの件に関する報道もあまり見られなくなっており、現段階では私は大きな懸念材料としては見ていません。
もちろん、相場において油断は禁物ですし、何が起こっても大丈夫なように資金管理は常に徹底しておく必要がありますが、私としては今の段階で長期的にドルが買われる傾向が続くと考えトレードしています。
【PROFILE】池辺雪子(いけべ・ゆきこ):東京都在住の主婦。若い頃から株や商品先物投資を学び、2000年からFX投資を始め、これまでに8億円以上の利益をあげている敏腕トレーダー。2007年春、脱税の容疑で起訴、同年夏、執行猶予刑が確定。その結果、所得税、延滞税、重加算税、住民税、罰金(約5億円)を全て即金で支払う。2010年9月に執行猶予が満了。現在は自らの経験をもとに投資、納税に関するセミナー、執筆活動を行っている。トルコリラ/円、ドル/円、他通貨、日経平均株価などの値動きに関する詳細な分析を展開する「池辺雪子公式メルマガ」も発信中(http://yukikov.jp/)。